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  • 2020/04/23 15:53

    ご無沙汰しております。鞠's Collection(マリズ コレクション)の 作家・デザイナーをしている根路銘まりです。

    皆様いかがお過ごしでしょうか? もう四月になりますが、なかなか寒い日が続いていますね。私の住む沖縄でも真冬並みの気温が続いております。とはいえ、沖縄の冬は寒い日でも14°〜17°なので、皆様にとっては温かく感じられるかもしれません。

    さて、実はこの四月から 鞠's Collectionのオンラインショップがリニューアルし、より明るく見やすいデザインへ変わりました。
    このリニューアルに伴いまして、今までオンラインには記載していなかったピンバッチやネクタイピンなど、男性用・男女兼用のアクセサリーも続々追加しております。
    今回は、そんな中からオススメの作品をご紹介させていただきます。

    ▼《水明》作家オリジナルの手染め正絹生地を使用したピンバッチ





    沖縄の海の色で染め上げた絹を素材に使用たピンバッチ。穏やかなさざ波の音が聞こえてきそうな作品です。
    花びらの一枚一枚から丁寧に作られた海の花は、襟元を涼しげで華やかな印象にしてくれるでしょう。

    ▼鞠's Collectionの正絹生地


    つまみ細工に使う正絹生地には主に「羽二重」という薄い絹がよく選ばれますが、鞠's Collectionの作品には着物用の正絹生地を好んで使用しております。羽二重と比べると厚手の絹で、羽二重独特の透明感こそないものの、型崩れしにくく、着物生地特有の地紋用や はっきりとした染め柄が綺麗に見られるのが特徴です。さらに《手染め正絹生地》と書かれている作品は、作家が着物を染める際に一緒に染めた生地が素材に使用されており、そのほとんどが着物作品とのシリーズとして制作した限定物の作品です。

    ところで、日本の染物には数多の技法が存在します。中でも「絞り染め」「草木染め」「ろうけつ染」などはよく知られておりますね。
    そして、私が主に制作で使用しているのは「型染め・糊防染」という技法です。これは京都の友禅染でもよく使われる技法ですが、私はどちらかというと沖縄の紅型に近い技法を使っております。技法についての詳しい説明は長くなってしまうので、また次回とさせていただきますが、今回は染色過程の様子を少しだけお見せします。


    染色中の様子 - 白くぷくぷくしているのが糊です。染料が乾いたのち、生地を蒸して洗うと落ちます。


    水元の様子 - 染料を定着させるために高温で蒸した後、糊を落とすために水洗いしています。


    糊を洗い落とし、綺麗な白地が見えるようになりました。背景に色を入れる場合、この後からまた染色作業に入ります。白地上がりの場合はここで大まかな作業は一通り終了となります。

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    今回はオススメ作品紹介とともに、作家自身が好きな染色工程をざっくりお見せしましたがいかがでしたか?
    着物の形態や柄にもよりますが、実際には18〜25以上の工程を踏んでやっと着物が完成します。私の場合、一人で全ての工程をこなすので最低でも1.5ヶ月〜3ヶ月、大作だと長くて半年ほどかかります。

    鞠's Collectionの手染め正絹シリーズには、真っ白な生地を染める段階から心を込めて仕上げた作品が並んでおりますので、是非とも作品に込められた物語とともにご覧くださいませ。

    最後に、コロナウイルスの影響で外出自粛が続きますが、皆様の元に心ばかりの温かさと海の香りをお届けできましたら幸いです。

    根路銘まり

    記載作品販売ページはこちら


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